開催への思い

あなたを元気にする音楽と言葉を手に入れませんか?


 最近、新聞やテレビで目にするニュースは何でしょうか?政治の問題もさることながら、児童虐待や自殺のニュースが悲しいことに毎日のように目に飛び込んできます。

 森田由美子(株式会社Cs PORT代表)は、カウンセラー・コーチとして組織と個人が元気であることに10年間関わってきました。心が元気になっていただくことを励みに、これまでのべ3,000人を超える方々のお話を聴かせていただきました。最近のカウンセリング場面でいうと、相談が複雑化している、症状については多様化してきていると思う場面が多々あります。ご存知のように、現代社会は私たちが生活するにおいて精神的なゆとりがますます失われてきていると言えます。

 また、今回主な対象者としたい働く女性たちについても、女性が働く機会は増えたものの男女格差の壁や出産や育児といった性別役割分担の壁を理由に離職するケースもまだまだ根強く残っています。仕事は続けながらも仕事と家庭の両立は、まだまだ女性たちが悩みや不安を抱えるところです。そうした状況も影響してか虐待やネグレクトなど、子供の教育においても、決して見過ごすことのできない問題が多く報じられています。

そこで広島を中心に全国でカウンセリングや企業研修を実施し、積極的にこの問題に関わってきた森田由美子が、これまでの実績から開発した独自プログラム*を元に、心身の問題解決、ひいては職場や家庭でより元気にのびやかに生きていくために、新たな企画を提案したいと思います。おりしも、広島県では働く女性に向けた研修会を開催するなど、上記の問題に対して積極的な取り組みがなされており、周知・認識が広がりつつあるものと考えられます。
*「メンタルタフネス・プログラム」・・・個々の強みと解決志向を核に、自己信頼・他者尊重・感情と行動のコントロールを手に入れるためのプログラム)

本企画は、国内外で心の交流を前面にハープの演奏活動を展開する池田千鶴子との共同企画です。池田千鶴子は「命の重さ・素晴らしさ」への思いをハープに託し、積極的な社会活動を続けています。ミュージックセラピストとしても世界に知られる存在で、ニューヨークにて「NYテロ1年レクイエムコンサート、ローマにて「平和と癒し:祈りのプログラム」での演奏、さらには「佐世保小6殺傷事件」においても心的ケアを担当するなど、医療・教育・福祉・芸術の幅広い分野でハープと共に活動を続けています。演奏を通じ、ヒーリングによるインプロビゼーション(即興演奏)を取り入れた独自の奏法は豊かな情操を育み、さまざまなメッセージを音に託し、聞くものに届けています。その演奏と語りは、静かにそして深く心に響きます。
 
 それぞれの立場で人の心に向き合ってきた二人が、「自分を大切にしてほしい」「心にゆとりを持ってもらいたい」というメッセージを届けたいと思いを共有し、今回の企画ができました。

ところで、最近、自分の心と向き合ったのはいつですか?
私たちは追われるように毎日を過ごしています。心のゆとりとは無縁の生活です。言い換えると、深く考えるのではなく、いろいろなことを日々ただこなしているようにも見えます。人は自分が発する言葉に最も影響を受けます。毎日使う言葉を少し変えるだけでも心のゆとりを得ることができます。使う言葉が変わると思考が変化してきます。良質な言葉を手に入れて、その言葉を、音楽が心につなげていく、そんな時間や空間を提供できればと考えます。

 親世代の大人たちが、のびやかに心のゆとりを持つことは、他者を尊重することにつながることに他なりません。本企画では「つながり」を大切にしたいと考えています。会場がつながっていく状況を作り、そこから家族はもちろん、地域とのつながりをも意識してもらえればと考えています。私たちの取り組みが、少しでも女性や子供たちを取り巻く現状をより良い方向に進めていく一助になればと本企画を継続的に進めていければと考えております。


豊かな心を育む実行委員会代表 小西勝巳